感想・漫画編。
ONE PIECE 42巻
著者:尾田栄一郎
出版元:ジャンプコミックス
海賊マンガ42巻。麦わらの一味 VS CP9の激突がスタート、そしてロビンが何より恐れた最大の災厄・バスターコールが発動。そーいやこの巻の前後でやってる扉絵連載シリーズ、このレビュー掲載した時点でのアニメ版とは作劇でちょうど地続きなのねコレ。扉絵でやる番外編って、どれも忘れた頃に本編へ戻ってくるから油断ならないよなー。 さて、この巻からいわゆるバトルパートに入ってきました。ウォーターセブン編は本島では主にフランキー一家と、海列車の移動中にも数回、他はザコとの戦闘が色々盛り込まれてましたけど、エピソード全体のメインバトルとしてはここがあくまで主体となるワケで。…34巻からシリーズが始まってココでやっとメインバトルが始まるのか、さすがに尺が長すぎるな……(遠い目) ネット界隈で時々、本作について「作劇の引き延ばしが酷すぎる」みたいな批判を目にしますが、いちファンとして自分なんかは特にそーゆう風には感じないんですけど、強いて作品を追いかけない他者から見ればそう取られてしまうのもコレ仕方なくはありますね(苦笑) エピソードの完結までまだ数巻費やすしなぁ、誌面連載期間で言えばおよそ2年だ、外部からだけ見てればアレコレ言われるのもまぁ当然ですわなそりゃ。読んでれば面白いんですけどねー、でもソレでハナシが済めば苦労もないワケで。ネットの酷評なんざ"中身"のないアンチが主体なのは重々承知してますけど、「長い」と言われちゃうコトについては異論も何も挟めないよなー。 ハナシがズレました。バトルメインのこの巻ですけど、今回のCP9戦から麦わらの一味、実はほぼ全員がパワーアップというかバージョンアップというかを図ってるんですねコレ。40巻(レビューはコチラ)ラスト付近でルフィがギア2を披露しましたが、それに続く様に他の仲間も同様のパワーアップをお披露目していくのが、この戦闘での密かなターニングポイント。そげキングことウソップは前巻で新兵器パチンコのカブトを持ち出したし、ナミも装備自体は海列車の移動中に出てたけどパーフェクト天候棒を披露、チョッパーは…まぁアイツはパワーアップとは違うかー。でもこの暴走変身、ふと思ったんですけど先のエピソードで出てくる「"覚醒"した動物系能力者」ってのと、もしかして繋がってるのかなぁ? ま、それは後々明らかになるのかね。話題を戻して。フランキーはバトル参戦者だけど言ってみれば新顔だし強化とかは別に、ロビンもそーいや無いけど、まぁ彼女は今回のエピソードヒロインみたいな立ち位置だしイイか。ゾロとサンジについては次巻、そしてルフィはさらにもうひとつの奥の手・ギア3がチラッと顔出し(?)されました。長期作劇となるエピソード、それと共に明らかになっていく物語全体の大きな背景、それらに合わせて主人公サイドもより以上のチカラを身につけソレをココで一挙に披露していったのは、作品全体を追って俯瞰するとワリと必然的な流れにも見えてきますねー。 んで最後に。サンジが「女は蹴ったらいかんもんだと叩きこまれて育った」って言ってるけど、ソレ叩きこんだのって普通に考えたらオーナー・ゼフ、つまりかつての海賊・赫足のゼフの教えだよなぁ? なんつーか、こう言っちゃなんだけどあのオッサンがそういったフェミニスト的な考えの持ち主だとは、悪い意味でなく思えんのだがなぁ。あるいは逆に、サンジが女子供に甘いところがあるのって実はオーナー・ゼフの影響なのか? 件のシーンでは誰にそう教え込まれたのか、実を言えば明言してないからこのへん不透明なんですが。サンジのフェミニスト性・騎士道精神を育んだのって誰なんだろう?
「じゃあその冷蔵庫からコーラを3本取っておれに渡せ!! そうすりゃおれはパワーアップできる!! こんな奴ら一瞬でカタつけて鍵を奪ってやるぜ」 「コーラで強くなるバカがどこにいるんだ!!!」 ここんとこシリアスなシーンのチョイスが続いてたから…ってんでもないけど、今回はギャグシーンから選択。確かにコーラでパワーアップしたら異常だよな(笑) 特にチョッパー医者だしねー、ドーピング薬でもないタダの炭酸ジュースを飲んだら強くなるとか、有り得ないわなそりゃ。ギャグシーンではこのへん一帯のチョッパーとフランキーのやりとりが好きなんだけど、特に気に入ってる部分を抜粋。 |