感想・小説編。
挑め! 捨身の大決戦 新ソードワールドRPGリプレイ集9
著者:秋田みやび
出版元:富士見ドラゴンブック
へっぽこ冒険者リプレイ、シリーズはいよいよラス前、9巻突入。作中(セッション内)での時間経過はついに1年を越え、イリーナ達もひとつ歳を増やしつつ、既刊の様々なキャラクターが再登場しながら、長いリプレイシリーズは遂に最終回を迎え……る予定だったんだけどねー(爆笑) てなワケで、GMもプレイヤーも、むしろ読者にしたって誰もが予想しなかった、イリーナの死亡とゆー脅威の超展開(笑)によって、9巻完結予定が10巻目に持ち越しになってしまうという、ウルトラとんでもトラブルで幕引きしていく今巻でゴザイマス。いやー、これぞまさにサイコロの神の気まぐれだよなー。神は賽を振りましたよ、マジで(大笑) まぁセッション最終回でキャラが死ぬのって、本作以前のSWリプレイシリーズになんか実例あったよーに記憶がありますけど、その時と違って今回の場合、ミッションを達成しないままシナリオ途中の段階で死んだとゆー有様なワケで。そりゃそんなん、プレイヤーもGMも納得できねえってなぁ。ラスボス戦で死んだとかならまだ、セッションのエピローグとして蘇生する展開を入れるとかすればお話としての体裁も取れるけど(←考えてみたら、第1部ラストでノリスが死んだときがそーだっけね)、今回の場合は事件をサッパリ解決できてないまま最大戦力が消え失せたワケで。ホントこれどーしようもないですわ(笑) 実際問題、もしそのままセッションを強行するとしても、イリーナがいない状態では戦闘が成立しなくなるハズですからね、このパーティに対するゲームバランスの場合。死亡確定の瞬間GMが顔真っ青になったのも、そりゃやむなしってなモンですよ。 いやはや、この巻は予定最終巻ってコトで、ノリスの復帰やらチビーナ軍団との再会やらクラウスからスゲーナまでも再登場するやらと、キャラまわりだけでも色々イベント盛りだくさん、さらにシナリオ本編ではとうとうへっぽこパーティがオーファン国王・リジャール王からによる国家直々の依頼を受けるコトになるなど、まさしくラストに相応しいスケールの盛り上がりっぷり……なんですけどねー(大笑) もうホント、270ページから先の展開に感想が全て持ってかれちゃって仕方ありません。なんか他に書きたいことが無くなるくらい、このダイスの気まぐれが巻き起こしたハプニングが面白すぎてねぇ(笑) つくづく思い知らされますよ、"コレ"があるからTRPGは恐ろしくて面白いってコトを。GMとのやりとりひとつで先の展開がどう変わるか分からない、ダイスの出目ひとつで何が起こるか分からない、その不確かさこそがTRPGというアナログゲームの真骨頂じゃないかと思わされるほどです。まぁこんなアクシデントは私でもご勘弁ですがっ!(笑) それにしても、件のシーンではヒースの活躍が何気に光ってますな。イリーナ救出のために矢継ぎ早にパーティ全員に指示を出して、いの一番に行動を起こしたりとか、パーティリーダーとしての面目躍如といった感じです。そーゆう部分ではヒースって、思いのほかしっかりとパーティを率いる人物として、ちゃんと立ってるんですよね。そんでガルガドさんが指示のフォローを挟んだりとか、彼らの立ち位置・役割分担が密かに垣間見える場面ですな。
GM と、とりあえず……えっと、まだ劣化版アンデッド・ナイトは生きてるので。あ、いえ、死んでますけど、元気です。あ、半分以上死になおしそうですけど。 ガルガド 落ち着けマスター。 ヒース やったな、マスター! これで十巻確定だぞ! 次のシリーズはイリーナを倒せか!(笑) そんなこんなで今回選ぶのはココ、まさしく10巻確定のシーン(笑) 名場面としては、最後の見開き挿絵を含めた276ページ以降のヒースの行動こそが相応しいでしょうけど、まぁ個人的な好みとしてはココのやり取りの方が好きなのでねー。イヤしかし、GMのうろたえっぷりがなんともアレだな(笑) なんかもう半分バグった発言って感じ。そしてガルガドさんのツッコミが冷静すぎる。 |