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感想・小説編。

学校を出よう!2 I - My - Me

著者:谷川流

出版元:電撃文庫


デタラメ超能力もの第2巻。基本の舞台が、第三EMP学園では全く無い回の話やね。

全体をひと言でまとめると…タイムスリップトラブル、みたいなヤツでしょーか。とにかくも、物語のメイン舞台が第三からまるっきり関係ない場所での物語だから、全体的に「番外編のような立ち位置」といった印象がありますな。普段はレギュラーの白黒コンビが、今回だけは完璧ゲスト扱いだし。そんな感じで第2巻にしていきなり舞台変えてるせいか、シリーズのことなんも知らんと読んでたら、そういう「舞台背景がバラバラのシリーズ作」として映るんじゃぁなかろうか、などと思ったり。そう考えると、構成として正直あまり上手いやり方じゃないという気が、少々してしまいます。もうひとつふたつ巻数を重ねてからやった方がイイんじゃねーか、と。まぁ番外編的ながらも、実はシリーズ上での伏線(?)のひとつを出してる回でもあるので、そうすると後出しにするのもマズいし…やっぱ構成として難しい立ち位置かもなぁ(ゴマカシ笑い

んじゃ単品としての感想。時間移動タイムスリップが話の核だから、(悪いイミではなく)流れの全体が一度読んだだけでは捉えにくく、繰り返し読むことで面白さをシッカリ理解させるような作りになってる感じ。途中途中のセリフの意味とか、もっかい読むことで伏線を改めて読み取ったりとか、なんかチョイとしたミステリみたいな楽しみ方でしょうかね。章ごとの幕間として入ってる『インターセプタ』も、その大きな例かもしれません。基本の意味合いは『合間に入るもの』で別にコレといった変哲もないんですが、最後まで読むと"そうではない意味"も含んでいることが分かったりするしね。でも実際のトコ、こーゆー作劇って一般的にはどうなんだろ? 私の場合、マンガでも小説でも複数回読み返すのが自分の基本だからぜんぜん気にならんけど…世間的には"有り"なのかねぇ。はてさて。

そーいや、神田健一郎かんだ けんいちろうは後々シリーズ中で再登場するのかどーか。そして『星名ほしなサナエ』と"どこかの時間線上で"再会できるのかどーか。今回レビューのために読み返して、ソコが少々気になったり。……なんか忘れた頃にフイッと出してきそうな気はするな(笑)



▽自薦名場面 ― 284ページ

 白くて豪奢ごうしゃな高級マンション。その屋上に、小さな影がぽつんと立っていた。

 神田健一郎はいっそうドアにへばりついて目をこらした。見ていると、その影はゆっくりと片手を挙げて、ゆらゆらと振った。

 そして彼が何かを思うより早く、空気に溶けるように消えてしまった。

実質的な本編のラストシーン、いわゆる別れの場面やね。こういう、情景がふうっと脳裏に浮かぶような描写って単純に好きなのです。あと、この一節が含んでいる終わるべくして物語が終わっていくような様子も。そんなふたつの相乗効果で、じみ〜に心に残るシーンだったりして。



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2005/02/24