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感想・漫画編。

 スパイラル 推理の絆 5

原作:城平京 作画:水野英多

出版元:ガンガンコミックス


”推理”のマンガの5巻目。理緒との対決が終了、亮子りょうこやカノンなど、次の展開へ向けた新キャラも出てまいりました。にしてもそーか、この頃にドラマCDが出たのかー。かなり欄外な紹介ですが、このドラマCDはかなり面白いです。魅力はアレコレありますけれど、何よりも、”実物”があってこそ楽しめるアイディアを盛り込んでいるとゆー部分で、実に出来の良いドラマCDだったりして。かなりオススメ。

さて、5巻はまずは理緒との決着から。イヤハヤこの対決カードと来たらまったく、本作における「推理戦」の象徴とでも言うべき内容だよなー。相手の思考の裏を読み抜き、その”先”を取りうる知略を描き出し、知力の限りを尽くし、時にはアクションも可能な限りに起こすことで、最後の最後で相手を上回って勝利を収める。この、スパイラルで通して描かれる対決模様、そのラスト部分の攻防が存分に描かれてるのが、前巻から引き続くこの20話でしょう。心理的動揺を誘う会話やハッタリによる仕掛けを繰り出されながら、それらを読み勝って勝利を確信した理緒。だがしかしそれらの全てさえも実は目くらましにしか過ぎず、最後の最後、ラスト十数秒で勝ちをかっさらった歩。当の本人こそ「スマートじゃない勝ち方だった」と言っていますが、いやいやなんの、何とも見事な勝利じゃないのよ。犯人を当てるのではなく、トリックを見破るのでもなく、知略戦を通して表現される、本作における「推理」。これこそが本作の魅力なのですよねー。

そーゆー知略戦・推理対決で言えば、後半のラザフォードVS亮子の対決カードも、そうですね。3個のゴムボールによる的当てという、一見では運動能力を問われた射的ゲーム、だけどその本質は高度な読み合いを要求される知略勝負、そこで繰り広げられる両者の駆け引き! ルールそのものは単純なゲームながらも、それゆえに対決の内容とその結果、それに至る理由とがカンタンに理解できて、絵面的にはすっげぇ地味なんだけど全然そうと感じること無く読めてしまう、この面白さ。

…や、実はこの回でやってるコトって実はすげぇ地味ですよ。だって、この場面の2人の状況って、亮子は黙って相手を睨み続けてて、そのラザフォードはボールを一回放り投げただけ、なんだもの。アクションありきの対決に見せかけといて、実は動いたの一瞬(しかも片方だけ)ですからね。もしこの場面に第3者視点があったらまぁ、「何やってんだろコイツら」なんてツッコミが入ること受けあいデスともさ。イヤまぁそれでもこの、実はアタマを働かせているだけとゆーシチュエーションを、セリフをいくつにも区切ったり表情を細かに見せていくことで、絵的な地味さを払拭させているワケでして。そんな作画サイドの仕事は、評価すべき点だと思います。ホント、シチュエーションだけ取ったら”動き”のカケラも無いんですが、フツーに読む分には、なかなかソレと気付かないんだよなー。単にセリフだらけにしていないこの配慮は、やはりイイ仕事なのではないかと。うん。



▽自薦名場面 ― 31〜35ページ

 「神様なんかいませんよ」

 「――どうかな?
  ほら、女神様がやってきたぜ」

 (中略)

 「祈りが通じたよ」

 「――鳴海さん!」

 「―――アレルヤ―――
  解除成功。
  あ――――。マジで死ぬかと思った〜〜〜」

鳴海歩、勝負を制す。チョイと(かなり、か?)芝居がかったセリフ回しや、最後の情けなくも地面にヘタる姿までも含めて、全体的にそれらの様子がなかなか好きだったりする場面です。ラザフォードの決着とどっちか迷ったけど、まぁ主人公の顔を立てて。てゆーか、歩のシーン選んだのってコレが初じゃなかったか。5巻目にしてよーやくかよ。仮にも主役なのになー…(微苦笑)



第6巻>

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2006/02/09