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感想・漫画編。

屍姫シカバネヒメ 2巻

著者:赤人義一

出版元:ガンガンコミックス


生者と者とのホラーバトルマンガ、その2巻目。莉花りか早季さきの女性僧兵コンビを筆頭に、敵味方双方の側から新キャラが続々と。うむ、このへん実にシリーズ序盤らしい流れやね。

とまぁ第2巻、両陣営のキャラが新登場してきたことで、物語全体の面白味がより強まった印象のある、シリーズ2巻目としてまったく不足の無いイイ感じの展開を作り出していってますなー。まず光言こうごん宗サイドからは上記の大人と子供の女性キャラが加わって、各キャラ同士の繋がりが出てきたのと同時に、単純に絵的な華も生まれた感じですね。彼女ら自身にしても、生真面目お姉さんと毒舌幼女(笑)ってゆーキャラがフツーに面白いし。さっそく組織名が明かされた敵陣営・大群おおぜいのけがれからは、ヴードゥー教の祭司を名乗るロギアの出現によって、仏教色ばかりが目立っていた本作に更に、単純な敵の追加ってコト以外にも、生と死/救いと堕落への考察に深く関わる宗教という概念が密接に関係していることも示されてます。んでこの宗教色が強まるとどーしても妙な”重さ”が目立ってきがちになるんですが、そこはそれ、本作はその辺のバランスを上手く描いてくることで、思想やテーマ性を見せながらもエンターテイメント性こそがメインで出てくるようにしているのが、いちマンガ作品として純粋・充分に楽しめる部分ですねー。

そして日常サイドでは、オーリの友人達プラス第1話のヒロインキャラだった春日かすがさんも加わって、普段の平和な”日常”を面白おかしく見せつつも、そんな彼らが”非日常”である死の世界に巻きこまれていく様子を見せる事で、本作の特徴的な要素である「死を忘れるから日常を生きていける。でもすぐにソレは思い出すって基本テーマを描写していってるのがまた、興味を惹く読み所と言えます。

まだもーひとつ説明的なセリフが目立つのが気になるトコロですけど、マキナと景世の”戦いのはじまり”、赤紗あかしゃの残した底知れない”呪い”の言葉から紡がれていく背景展開や、「ひそひそ様」という都市伝説的な敵の屍との戦いなど、全体のシナリオは順調に進行。まだまだシリーズは開始したばかりとは言え、序盤なりに魅力をどんどん強めながら物語を進めて行ってる、そんな良い調子で展開してますなー。

 

▽自薦名場面 ― 194ページ

 「…………はは なんでだろ?
  ずっと………ずっと追っていた仇…………
  やっと一人殺した………すごく嬉しいのに……本当は嬉しいはずなのに………

  なのに……」

家族と自分自身の仇である七星の一角を殺し返したマキナ。直前までのシーンのように普段は毅然とした強い少女のようでいて、景世にだけまれに見せる16歳そこらの女の子らしい弱さのある姿。そのギャップが、ってんでもないんだけど、どちらも彼女らしいと思わせるような両面性、その片方を見せたこのシーンは、何故か印象に強く残ってくるワケで。



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2007/05/29