感想・漫画編。
Q.E.D. …証明終了 8巻
著者:加藤元浩
出版元:月刊マガジンコミックス
理数系ミステリマンガ、第8巻。この巻の収録分ぐらいから、たまに連載を立ち読みするようになったんだっけか。まぁ基本的には、本作はコミックス派なんですけど。 では、各話感想。まず「フォーリング・ダウン」。この回の犯人は……なんちゅーか、ミリグラムの同情もできねーなぁ、と。父親の遺志を継ぎたいってゆー志は、まぁ買わないでもないんですけど、そのために殺人まで犯したってのは。結果的に、多数の人達に迷惑をかけ不幸を振りまき、あまつさえ友人さえも裏切っていたワケだし。う〜む、読み解くにつれ同情の余地が無ぇ(苦笑) てなワケで、あまり好きじゃないエピソード。ただ、ココのトリックは何気に好きなんですがねー。シンプルかつ理屈がシッカリかなってて、さ。 次、「学園祭狂想曲」。ま、まさにタイトル通りのエピソードですな(笑) にしても、この回の「答え」は単純に面白い。160ページの燈馬くんの静かな驚きとか、この事件の中身を雄弁に物語ってますなぁ。基本的にコイツの推理って、与えられた「命題」に対してつじつまの合う「解答」を、まさしく証明終了するカタチで、いつも紐解いていってるんだろーケド。まさかその証明結果、イコール「つじつまが合う実際起きた出来事」の内容がこうなるとは、全く考えてもみなかっただろーなぁ。まさに思わぬ結果とゆーヤツでしょうか。ともあれ、この回の「証明内容」はなんともユカイです。ただ、剣道部の犯行(?)にだけ「予定外の事故」なんてフォローっぽいこと言ってたのは、チョイと納得しがたいトコがあったり。剣道部にしたって、シッカリ悪意があって暗幕はがしたんじゃんよー。微妙にひいきっぽくて、ココだけなんとなく気に入りませんなー。イヤまぁ些細なハナシですが。
「なんだよ、つらいの?」 「いえ‥‥楽しいですよ。不思議ですね」 「―― ♪ 「‥‥‥そうですか?」 「そう!」 学校に戻る道すがらのやりとり。最後のコマのセリフは、なんとなく削ってみたり。なんつーか、元気娘の水原さんらしい返し方やね。彼のローなテンションをキレイに吹き飛ばす、彼女のエネルギーと笑顔。やはり2人は良いコンビだね。…や、なんかカップルって感じは無いんだよなー、個人的に。 |