感想・漫画編。

ONE PIECEワン ピース 39

著者:尾田栄一郎

出版元:ジャンプコミックス


海賊マンガ、いよいよの第39巻到達。海列車での航海(って感じはあんましないけど)を経て、舞台はよーやく本エピソードの第2部となる、司法の島エニエス・ロビーへ! ところで今巻のカバー折り込みコメント、「学者って、時々無茶いうよね」って尾田さんすげぇストライクなコメント言うなぁとか思った(笑) ところでその空飛べる条件って、その身につけた筋肉も込みでの計算なのだろーか? ほら、筋肉って身体中でもかなり比重デカイ部類の体組織らしいし。

そんなワケで、エピソード全体から見れば"つなぎ"に当たるこの巻の内容ですが。物語のテンポに目を向けたハナシをすれば、ぶっちゃけこの巻の大部分ってショートカットするべき内容ばっかしだったりもするワケでして。だーってな〜、だいたいはショートバトル中心の作劇なんですけど、シナリオ全体として必須の戦闘なんてゼロですしねー。ホント、話をサクサク進めるだけなら半分くらいの話数で済むんじゃなかろーか。と言ってもまぁ、ただ移動して会話シーンがあって目的地に着く、ってだけじゃあ単純に面白くも何ともないワケで、そこで"つなぎ"としてバトルなどの"障害"を取り入れて緩急ある物語に仕立てるってのは、週刊連載マンガとしてはやっぱ正しい作劇なのかなー、とも思う次第。なんだかんだで各バトルには見せ場もシッカリ用意されてるし、短縮はできるだろーけど別段退屈とは感じないのが、マンガとしての良さを覚える部分です。しかしだ、サンジVSワンゼの対決カードはなんかこう、話数が分割されすぎてるせいでサンジがビミョーに弱く感じてしまうな(苦笑)

さて、そんな全体構成よりも気にかかるのがやはり、我らが英雄ヒーロー・そげキングその人ですな! 端々での会話を見るに、突如として現れた人物のワリには随分と麦わらの一味の内情に詳しいし、ロビン自身もなにやら面識ありげに接しているのがひじょーに気になります。パチンコ技の名称がウソップのソレと似通っている点は、まぁ双方が親友らしいんで、昔一緒に技を開発したとかそーゆう過去があるんでしょうかね。いやーつくづく謎の人物だ、狙撃の島ってどこにあるの?(真顔) まーなんでしょうか、168ページでみんな彼の正体をウソップだと思いこんでるみたいですが、んなワケ無ぇじゃんあれだけのタンカ切ったアイツがこんなカンタンに戻ってくるワケねーってバカ言うなよな!(真顔


力強い味方も登場・合流をしたとは言え、エニエス・ロビーではCP9の全メンバーが待ちかまえ、その他にも様々な障害が麦わらの一味を筆頭とした連合軍の前に立ちふさがる。果たしてルフィたちはロビンを奪還できるのか。世界政府の膝元でもあるこの司法の島を、無事切り抜けることができるのだろうか。W7編・後半第2部 エニエス・ロビーの決戦、激しいうねりと共に幕開けです。



▽自薦名場面 ― 78〜79ページ

 「ハァ!! 追わねば!! "海列車"を!!!
  
護送すべき罪人が、もし再び世に解き放たれる様な事になったら!!
  どれ程の民間人の血が!! 涙が流れるというのか!!!
  この不平等な浮世にもさしのべられる正義はあると!!!
  示すのだ!!! たとえこの荒波にこの手が!! 足が!!! もがれようとも!!!
  罪なき市民の明日は 必ず私が守る!!!!

海軍本部大佐・"船切り"Tボーン、熱き正義を叫び海を駆ける!!!! もーこの人ものすっごいイイ人だなー。おのれの身を一切顧みず、ただただ民草を守るため、先の見えない海原のただ中だろうと必死に走り続けようとするその生き様!! 本作の海軍は、将校クラス以上になると「正義」の文字をジャケットなどで背負うことが許されるそーだけど、まさしく彼にこそ、その2字をおうのは相応しいよなぁ。まぁ顔だけがスーパーおっかないけどサ。あの泣きっ面は放送規制一歩手前だろ…



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2008/03/07