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感想・漫画編。

ONE PIECEワン ピース 31

著者:尾田栄一郎

出版元:ジャンプコミックス


海賊マンガ、第31巻目へと突入開始。長きにわたる空島編もクライマックスはもう間近。にしても、マンガ本編はこーも盛り上がってるクセに、SBSコーナーやカバー折り込みはつくづく、ガスが抜けすぎてもはやボケ倒しとゆーか(笑) まぁ私はこういう、締めてる部分とユルい部分とが混在してるマンガの方が断然好きなんだけど。マンガなんてたかが娯楽だしねー。別に軽視してるワケじゃなくてさ。

さて、今巻で描かれるメインにして重要イベントとなるのが、壮大な空島ドラマの根底に隠されていた真実、黄金都市シャンドラを守護する大戦士カルガラと北の海ノースブルーから来た探検家モンブラン・ノーランドの友情の物語ですね。空島出発前、クリケットのおやっさんが語った「うそつきノーランド」の昔話、それがココに来て、空に住まうシャンディア達の歴史と一本に繋がるという、大きな伏線の結びつき。そしてそれ以上に深くも熱い、2人の男の出会いと対立と交流と決別と和解と誓いの物語! 始まりは心を殺して儀式を見届ける戦士と、古い戒律を打ち破らんとする神殺しの男として。次はそれぞれに抱える無知に怒る互いとして。懸命な言葉はついに届き、その村を救った探検家は村を護る大戦士と親友になる。だがしかし、ひとつのすれ違いが彼らを再び隔てさせてしまった。悲しい誤解は最後の真実によって解き明かされ、遠く離れた故郷を持つ彼らは真の友として、再び会うことを約束して別れた。だが、ようやくの再会となるはずだったその時は、ひとつの天変地異によって永遠の隔たりとなり、モンブラン・ノーランドは逆賊の大罪人として無惨なる死を、カルガラは友への誓いを果たせぬまま空にて果て……彼らの友情と全ての真実を知る「鐘の音」は、以来400年いちども鳴り響かぬまま今に至る――

その鐘・『シャンドラの灯』は、ただひとつの誇り高き言葉を、「おれ達はここにいる」というメッセージを雄大な音色に乗せてどこまでも海に響かせる、そうシャンドラの大戦士は語りました。でも、その言葉/鐘の音が聞こえないゆえに、彼らの居場所は決して伝えられることがない。たったひとつの望み、親友・カルガラが鳴らす黄金の鐘の音を聞くこと、親友・ノーランドのために黄金の鐘の音を響かせること、それは長い長い年月を経た今もなお果たされることなく、それゆえ未だ彼らは北の海に、白雲の空に、それぞれの魂は悔しい想いを遺しつづけているのでしょう。「シャンドラの灯をともせ」。それは遥か祖先から紡ぐ彼らの誇りであり、彼らの交わした遠い約束を果たすための誓いでもある。その誓いを、カタチを変えて叶えるためにいまルフィが鐘を鳴らそうとする、そーすることで一連のストーリーを収束させようとするその作劇もまた見事な構成ですが…まーとにかくだ、オレはこの手の”誓い”ってヤツに弱いんだヨ!(笑) 遠い遠い友情のため、たったひとつの約束を守るため、黄金の鐘を鳴らそうとしてソレでも果たせず散っていったカルガラの無念、その悔しさたるや如何ほどのモノか…! 遠い遠い友情のため、たったひとつの約束を叶えるため、黄金の鐘を聴こうとして果たせず「うそつき」のそしりの中で散ったノーランドの無念、その悲しさたるや如何ほどのモノかっ…!! いやー、ホント、心は確かに通じているのに、現実は無情に隔たりを遺したままとゆー、この悲劇たるや如何ほどか。そこにあるのは唯一の、互いが交わした未だ叶わぬ約束のみ。嗚呼、もう、本当に、今回のコレは悲劇で締められる物語ではあるけど、マジでこの手の大っ好きデス。ま、こーやって過去のお話で落としてくるからこそ、現在のお話で全てが報われた瞬間に最高のカタルシスを得られるワケなんですけどねー。

あ、チョイと端々のコトでも。まず最初に疑問、なぜノーランドはカルガラ達との交流を航海日誌には記さなかったのだろーか? んー、彼との友情は、日誌=ログに残すべきこと、としては不適切だからかなぁ。せめて何か残ってりゃあ、クリケットのおやっさんもあーまで大変にならなかった気がするんですけどねー。あともひとつ、大ウワバミを一刀両断したノーランドって現在の麦わら海賊団クルーより断然強くね? 少なくとも、今のゾロよりは剣の腕前で上じゃーないだろか。そんでもって、そんな男と対等に渡りあったカルガラもやっぱ同レベルのバケモノってコトですか。まぁ、グランドラインを数回に渡って航海してきたぐらいですから、相応の実力を持ってて当然なんですけどね。

空に住まう人々を踏みにじり、おのれの欲望だけを叶えようとする”神”・エネル。祖先の渇望たる鐘に手が届かない無念に立ちすくむワイパー。青海で真実を求めてるあの人のため、そして図らず空にいる人々全てのためとしても、鐘の音を鳴らそうとする”海賊”・ルフィ。400年の時を経て未だ鳴ること無き大鐘楼・シャンドラの灯。黄金の鐘は、果たして真実を伝えることができるのか。「おれ達はここにいる」と、全ての”コタエ”を教えてくれるその音色を響かせることができるのか。長きにわたる空島編、いよいよ次巻で決着です。



▽自薦名場面 ― 144〜145ページ

 ――約束したよな、ノーランド
    またいつの日か必ず会おう

    お前が再びジャヤに着いたら…消えた我らをどう思うかな
    もう少し待て
    今伝えるから
    おれ達はここにいる!!!

    あれから村も変わったんだ
    お前に貰った作物もよく育ったよ
    うちの娘とセトが夫婦になったぞ

    話したい事が山程あるんだノーランド
    同じ大地で、いつの日か、必ず会おうノーランド!!!――


 「シャンドラの 灯をともせェ!!!!

てなワケで、もう当然のよーに過去エピソードのラストから、大戦士・カルガラの遠き親友に誓う約束の言葉、その魂の叫び。イヤもう今回久しぶりに、セリフ打ってて軽く泣きそーになりましたよ(笑) 「シャンドラの灯をともせ」、そのひと言に込めた想いの深さを思うと、ホントもう、ねぇ?



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2007/11/13