感想・漫画編。
ONE PIECE 27巻
著者:尾田栄一郎
出版元:ジャンプコミックス
海賊マンガ、第27巻。ワイパーを始めとしたシャンドラの戦士たちと、空島編のラスボスである神・エネルが顔出し登場。今回のエピソードに置いて核を成すキャラが、いよいよ勢揃いしてまいりました。 さて今回のエピソード、とかく伏線の張り方が絶妙な作劇であることが大きなポイントなのですが、その複雑な伏線の一端がココで明らかにされましたな。まずは、空島に浮かぶ”大地”はかつてのジャヤの一部だったとゆー大前提の事実。ソレのヒントがまた、クリケットのおやっさん家が海岸でぶった切れていたコトだとゆー。ココに至るまでは、ジャヤでのアレコレと空島での冒険とは独立した別の出来事の様に思われていたのが、この伏線回収によって1本に繋がったワケで。そしてその事実によって判明したのが、かつて”うそつきノーランド”が見た黄金郷はこの空にあるのだとゆー事。さらにソコと繋がって、ジャヤとスカイピアの地図を重ねたことで遂に判明した、「髑髏の右目に黄金を見た」という遺言の真相。紐解かれたひとつの事実から、今まで何気なく素通りしてきたいくつかの物事の真意が次々と明かされていく。このある種ミステリを思わせる伏線張りと回収は、つくづく見事な作劇だと言わざるをえませんなー。しかも今巻の場合、言ってみればエピソードの根底・基盤となる設定が明らかにされただけで、クライマックスにはもっと壮大に繋がっていく伏線が用意されていますからね。練りに練られた伏線の巧みさ、ソレこそこの空島編で最も面白い要素です。 またもー少し言えば、今回のエピソードのみでは明らかにされない描写が1シーンだけあるんですけど。コレもまた、壮大に繋がっていく大感動の物語なんですよねー。ただひとつだけ難を言えば、ソレが実際に描かれるにはウン十話とゆー単位でストーリーが進まないと真実が判明しないっつーコトなんですが。…イヤ、やっぱ長すぎるよな。合間が空いてても別に物語に飽きが来ることはないっつても、なぁ。
「我輩…6年前まで”神”であった…」 「頭打ったかおっさん」 前巻に引き続き、またギャグシーンから選出。イヤまぁ見せ場はそれなりに多い巻なんだけど、好きな場面で言ったらココのが気に入ってるので。なんだろうなぁ、ガン・フォールのおっさんは別に間違ったこと言ってもいねぇんだが、ハタから聞くぶんにはウソップのリアクションは正しいよなぁ(笑) |