感想・漫画編。
ONE PIECE 15巻
著者:尾田栄一郎
出版元:ジャンプコミックス
海賊マンガ、よーやくで第15巻。リトルガーデン編が終了、ドラム王国編がスタート。新キャラは…あぁ、今回はまだ正式な初登場ではないのだね、あの船医(候補)。 まずはリトルガーデン編の後始末とゆーか、シメの内容ですかね。ただのご都合には終始させないカタチでの”奇跡”によって、巨人のふたりはまた長い決闘の日々を取り戻し、また自分たちの誇りを守ってくれた麦わら海賊団のため、自身の大切な武器を犠牲にしてでもその船出を無事遂げさせようとする。心意気をもって立ちあがってくれた”友”に、おのれもまた心意気で応える。うーむ、これぞ漢の心意気とゆーモンですな。あと今回は、エピローグのオチも良かった(笑) とっくに忘れてた「理由」の発端はひとりの少女の何気ないひと言から、そして島内に横たわっていた巨大なホネは、実はその「理由」そのものだったとゆー伏線の張り方、これが実にイキといいますか、ウマいこと繋げてるなーと。伏線といえば、サンジとMr.0(クロコダイル)との会話シーンでは、意味深な描写で敵の持つ能力をそれとなく示唆させていたり、スモーカー大佐たちがその会話を傍受していたことで、アラバスタで起こるだろう波乱の混戦を早くも予期させていたり。先での展開を徐々に盛り上げて期待を脹らませる、なかなかにウマくも良い伏線の張り方と言えましょう。 でわ次、ドラム王国編。コッチはまだ本筋の開始前ってことで、別に目を惹く部分もそんな無いんですけど。ソレはそれとして当方、何気にDr.くれはは好きなキャラだったりします(笑) なんつーのか、あの自信に満ちまくったビミョーに唯我独尊な性格とか、「若さの秘訣かい!?」って決めゼリフ(?)とか、なーんか好きなんですよねー。他者が何を言っても全然気にしないのも、ドクトリーヌにしたら他の人間なんてみんな小さい子供でしかないからなぁ、ガキの戯言なんて全て取るに足らないんでしょーて。あぁ、ドクトリーヌといえば169ページのセリフ、アニメ版だと「あとウメ酒と食料を――」って変えられてたのが覚えに強かったり。ドルトンさんの「うめぼしが好物だ」ってセリフを受けての変更ですが、確かにラム酒よりもソッチを要求する方がキャラには合致してるんですよね。ココはアニメスタッフのグッジョブな箇所のひとつですな。
「我らに突き通せぬものは”血に染まるヘビ”のみよ」 (中略) 「「――んんっ!!! ”覇国”っ!!!!」」 ”血に染まるヘビ”、すなわち”赤い土の大陸”にこそ敵わぬまでも、巨体のバケモノすら一撃のもとに撃ち貫き、その烈波は大海すらも断ち割る、遥かな巨人の故郷に伝えられし超絶の大奥義!! ただただ豪快にして激烈、見るもの・受けるものをひたすらに圧倒する、誇り高き真の戦士のみが放てる最強の王者の槍! 続くページの、砕けた武器を放り投げて船を見送る様子も気に入ってるんですが、やはり今回はこの最強・最高の一撃を選んでこそ、でしょう。 |