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感想・漫画編。

ONE PIECEワン ピース 7巻

著者:尾田栄一郎

出版元:ジャンプコミックス


海賊マンガ、7巻目。海上レストラン・バラティエ編の中盤戦。話の中心は…サンジの過去エピソードかね、いちおう。

序盤はまず、サンジVS鉄壁のパール。まぁ……なんつーのか、イマイチ”押し”が足りませんなぁ。ウマいこと言わせてもらえば、しょせん前菜止まり…いや、もっと軽く食前酒程度といった感じですかね。戦闘では手を使わない、料理人たるもの火を恐れない、などの(きっとオーナー・ゼフから受け継いだのであろう)サンジのコックとしての矜持は、それなりの見せ場ではありますが。なんかなぁ、敵キャラがどーにも”いまひとつ”だからかねー、物足りなさが目立ってしまいます。

てなワケで、7巻の”コースメニュー”はサンジの過去エピソードから開始している、と言って良いでしょう。海のコックの理想郷・オールブルーに向ける夢、クック海賊団との遭遇、ごく限られた食料のみによる遭難生活、極限の日々の果てに語られた、海賊赫足あかあしのゼフの真意… イヤハヤなんとも、見所満載でゴザイマスとも! つーかココ、話の流れこそサンジの過去ですが、実質的な主役はオーナー・ゼフ(ココではあくまで赫足のゼフ、か?)だと個人的には思ってたりして。自分とまったく同じ夢を抱いていて、自分よりも若く、なにより子供ながらも強い根性を持ったサンジ。その”チビナス”に、情などとはまるで違う、託すにたりる何かを見いだし、それゆえに自らの足を失ってでも双方が生き残る選択――凄まじいまでの選択を取ったゼフ。この巻のメインディッシュはココこそあるでしょうが…何気に当方、その前の、客船を襲う”海賊としての”ゼフの様にこそ目が向きます。女子供だろうが容赦無く暴力のままに金品を強奪する、という海賊としての在り方。だがしかし、たとえ船のクルーだろうと余所の食料に手を出すことはならない、というコックとしての在り方。現在でこそ一介のレストランオーナー(や、充分以上におっかないケドな(笑)だが、その過去は異名に違わぬほどに海賊であった、とゆー彼の生き様がとても良く見て取れる。

もちろんコレのあと、首領・クリークに自信たっぷりに立ち向かい、サンジの”見当違い”な覚悟に苛立ちを隠せないルフィや、鬼人の異名を持ちながらもサンジのくれた優しさにはじめて温情を感じ、その裏切りから怒り狂ったクリークに殺されかけてまでも忠誠心を忘れないギンも、熱さたっぷりの展開・活躍なんですけども。やっぱ7巻は、オーナー・ゼフの方に目がいっちゃうんだよなー。うーん、密かにオレって、このマンガの中じゃかなりオーナー・ゼフが好きな方なのかもしれんなー(笑)



▽自薦名場面 ― 105〜106ページ

 「…海は広くて……!! 残酷だなァ――………この海の広さを、呪って死んでった奴が………いったいどれくらいいるんだろうな…!!
  長い海賊人生で、ものが食えねェ、こういう危機には何度も遭ってきたが――その度に思う。海のどまん中にレストランでもあったらなァってよ」

 「レストラン………!」

 「そうだ…この岩の島から生きて出られたら、おれの最後の生きがいにそいつをブッ建てようと思ってた。
  今の海賊時代にそんな店やれるのは、おれくらいのもんだ」

赫足のゼフ、今際のきわのセリフ。ま、いちおう生き残ったケドよ。このオッサン、海賊としておそらく、40年以上は海の上を渡ってきたんでしょう。仲間を失ったいまやもう、海賊への未練は無い。でも、だからこそ、今度は自分にしかできない「海のどまん中のレストラン」をやってみたい。セリフの最後には、”これまで”を生きてきた彼の自負がありありと感じられます。にしてもなぁ、さすがに60日以上を食料無しで生き延びるのはムリが無かろーか(笑)



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2005/08/05