感想・漫画編。

ONE PIECEワン ピース 5巻

著者:尾田栄一郎

出版元:ジャンプコミックス


海賊マンガ第5巻。VSクロネコ海賊団編が終了、海上レストラン・バラティエ編の開始、といったトコか。とにかくも、コックのサンジが登場ですね。

さて、まずはC.クロとの決着までの下り、ですか。私利私欲のため部下の命すら計画の一部として使い捨てようとした、ひたすらに外道な”海賊”のクロと、そんな様を目の当たりにして怒りを燃やし、”海賊”として立ち向かうルフィ。どちらもやはり海賊なんだけど、向いている方向というか、そうある姿・そこで目指す姿はまったく違うワケでして。そこらへんの対比の構図が面白いですな。本来的にはウソップVSクロで、ソレに加勢していただけだったところを、心情的な部分からもちゃんとルフィVSクロにシフトさせているのもまた、上手いやり方だと思います。

続けて評したいのはやはり、ウソップそのヒトですな。ズタボロのカラダになってもカヤたちを守ろうとするその姿と、騒動の全てを村人たちには隠しておこうとするその気遣い。ほんっとコイツは良いヤツだよなー。共にクロネコ海賊団と戦ったことは、あくまでそれはソレとして、たったひとりででも海に出て「本物の海賊」を目指そうとするというそのスタンスにもまた、とても強く好感が持てます。そう、基本としてウソップって、本当に心底から海賊になるために海に出ることを決意したんですよね。「海賊になるために海賊をやってる」ってヤツ、実は麦わら海賊団のクルーじゃあ事実上ルフィとウソップしかいなかったりするワケで。そーゆう面からも、コイツが旅立とうとする動機は気に入ってます。あー、ほんとオレやっぱウソップ好きだわー。ま、そんなウソップを「何言ってんだ」とばかりに船に誘うルフィたちの心意気も、これまた気に入ってますけどね。

あとは、まぁまだ2話分だけだけど、海上レストラン・バラティエの面々。気に入らないからと客を血祭りに上げるサンジに、そんなサンジを蹴りつけさらに客(被害者)すらジャマだと蹴りとばすオーナー・ゼフ、そして金の払えないギンを半殺しにするパティときた。海賊ってよりチンピラかよ、と(笑) 「ガラが悪い」とかって、そーゆー問題じゃねーだろ、コレ(微汗)



▽自薦名場面 ― 108〜109ページ

 「今日限りをもって、ウソップ海賊団を!!! 解散する!!!!

ウソップ・たまねぎ・ピーマン・にんじんにとっての”出発”の場面。私は当時はまだコミックスを集めてなかったんですが(ただし、そのうち買おうとは思っていた)、実はジャンプでこのシーンを読んだ直後に買いそろえることを決めた、とゆー経緯がありまして。いま改めて読み返しても、何をそんなに心動かされたのか自分でもよー分からんのですが。でもま、そーゆう思い出も含めつつ、このシーンを選出。



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2005/05/23