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感想・漫画編。

金色こんじきのガッシュ!! 10巻

著者:雷句誠

出版元:少年サンデーコミックス


魔物の子供達のバトルマンガ、ここでやっと10巻。キャンチョメとガッシュそれぞれの戦いと、ウマゴンがメインのギャグ回が描かれています。話は変わるけど、本作のアニメはこれ出た頃に始まったのね。コミックスを読み出してからアニメもレンタルで観るようになったから、そのへんの経緯とか全然分かんねーや。

さて、上記のとーり今巻のキモはふたつ、サブレギュラー・キャンチョメと我らが主人公・ガッシュ、それぞれが繰り広げる”決して負けられない戦い”がメインイベントとなっております。まずはキャンチョメサイド。なんの因果か(てゆーか単にアホなせいなんだが(苦笑)フォルゴレと離れ、ふとしたことで出会った少女・ルシカを自分の妹だと言って仲良くなり、直後彼女に訪れた不幸と危機をぬぐい去るため、なんの力も無いと自身で分かりつつも強敵・バーゴに単身挑まんとするキャンチョメ。そんなキャンチョメの、知らぬ間に大きく成長した姿を前に改めて、彼の”代わり”に立ちあがるのではなく、彼に”助力”するために手を貸すことを誓うフォルゴレ。――正直なハナシ、彼らは確かに弱いです。今回のバトルで新呪文・ディカポルクを会得したとは言え、それでも覚えた呪文はまだ3つ、いずれも戦闘の決定打としては利用出来かね、創意工夫をこらすにしても未熟な部分がまだ多すぎるのが実状です。でも、それでも「ルシカに笑っていてほしいから」として立ち向かうキャンチョメの在り方は、今までのマヌケな姿を全て吹き飛ばすほどに勇ましくも格好いい! 口先だけの「兄ちゃん」には決してならず、適わないかもしれなかろうとも大切なかわいい「妹」のために我が身省みず戦うその姿は、弱き者を守り大敵を退けんとする王様の姿そのもの。いや、ほんと、カッコイイよキャンチョメ。マジで。6巻ではフォルゴレの反則的なカッコヨサに”ヤラレ”ましたが、今回もまたキャンチョメに”ヤラレ”ますなぁ! うん、確かに紛れもなく、彼らはお互いのパートナーですわい。マヌケな姿もカッコイイ姿も、ホントに瓜二つだものな。

そしてもうひとつ、ガッシュサイド。これまでに無いほどの脅威を感じ取りながらも、ソイツがほのめかした暴力を許すことなどできはしないと、おのれの信念である「やさしい王様」の志を決して曲げず、強敵・バリーにいざ立ち向かうガッシュ。そんなガッシュを目指す”道”へと辿り着かせるため、「あとはオレがなんとかしてやる」と言って改めて助力を約束する清麿。――彼らが目指す「やさしい王様」は、グスタフが言うまでもなくあまりにも困難な道です。この激しくも厳しい王を決める戦いの中で、無関係な者を決して巻きこまず、そうなろうとした時は我が身を挺してかばい、どんな不利な状況に陥ろうともその姿を一切曲げず敵に挑む、そんな戦い方は確かに「甘い」と言われても無理からぬことでしょう。でも、それでもその困難を知りながら一歩ずつでも進むと決め、あまりにも圧倒的すぎるバリー達の強さを前にしても「それ以外に私の王はない」と言い切ったガッシュの瞳は、背筋に電撃が走るほどに尊くも格好いい!! 立ちふさがる者達の誰もが必至で王を目指している以上は、そんなガッシュ達の甘さに付き合う理由などひとつも無く、ソレはむしろ弱点にしか成り得ない要素です。だけど、それでも一歩も引き下がらず挑むと決めたその心は、他の誰よりも高く輝く王様の姿そのもの。イヤもうマジで、改めて惚れ直すわ、ガッシュ。心意気では確かに上回り、しかしながら戦いそのものでは完膚無きまでに敗れ去ったふたりが、その敗北を全身で受け止めて堪えきれず流した涙、それは確かに悔しくて悔しくて仕方の無いモノだっただろう。だがしかし、その悔しさは、噛みしめた無力は、少年が流した涙は、きっとキミたちを強くする。きっとキミたちを”王の高み”へといざなうよ。

あー、最後にチョット話がそれますけど。実は当方、こーやって本作を読むようになるずっと前に、テレビでチラッとだけ、今回のバリー戦ラストの場面だけ(約5秒)観たことあるんですよねー。もう、当時はなんも知らんマンガだけど、負けた悔しさを前に全力で泣いてる少年(清麿)の姿は、今でも忘れず脳裏に焼き付いてたりします。…あぁ、そう考えると私はずーっと前から本作に惹かれてたのかもしれないなー。



▽自薦名場面 ― 58ページ

 「ルシカ、おいで!!
  安心するんだよルシカ… 僕が… 僕が絶対に、ルシカを守ってあげるからね!!!」

今回はマジで、ガッシュ・清麿・キャンチョメ・フォルゴレのそれぞれに名場面がある中、迷いに迷ってホントの僅差でトップに躍り出たのがコレ! ルシカをその背にかばって敵に立ち向かうキャンチョメの雄姿!! 自分だってバーゴの強さ・恐ろしさには泣いて逃げ出したいくらいなのに、ヒザどころか全身が震えて仕方無いほどの恐怖を感じているのに、かわいい「妹」の前でだけは優しい微笑みを絶やすことなく、「安心するんだよ」と語りかけて彼女を背に負って立つ姿は、今更語るまでもなく強い「兄ちゃん」の姿であり弱きを守る王様の姿! イヤもう、この巻はどいつもコイツも魂にクルよーな雄姿を見せてくれますが、今回ばかりはキャンチョメに軍配ですよ。「弱いヤツが頑張るから名場面だ」とかってんじゃないのよ。ただ単に今回のキャンチョメが超絶にカッコイイのよ。



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2006/12/06