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感想・漫画編。

金色こんじきのガッシュ!! 7巻

著者:雷句誠

出版元:少年サンデーコミックス


魔物の子供達のマンガ、第7巻。収録してるナカミも、イギリス編以前と同じ感じに戻ったかな。清麿の中学生活も、2学期がスタートしました。新キャラはアポロとロップスが登場。…まぁ、ウチ片方は「いちおう」って感じだけどさ。

さて、7巻の主要点は主に2つでしょーか。まずひとつ目は、新たな魔本の持ち主である、アポロとの出会いと交流、そして戦いまでの展開ですねー。過去争ってきた大多数の本の使い手とは大きく違う、本の力にも魔物の戦いにも捕らわれることのない、自由奔放な気風の持ち主。だがそれゆえに、清麿の中の強い”意志”に突き動かされ、初めて戦いを望んだアポロという男。これまでにも強い敵とは何度も相対してきたが、今まで例の無かったアポロの心の在り方と実力との前に、いちどは気持ちが呑まれてしまう。だがしかし、ガッシュが見せた戦いへの気迫、そして何より彼を「やさしい王様」にしてやりたいという自身の気持ちを思いだし、改めて新たな”強敵”へと立ち向かわんとする清麿! う〜ん、熱いですなー。実に熱い。45〜46ページと90〜91ページの場面とは、ビジュアル面でこそ正反対ですが、ナカミそのものはほぼ同じな、ガッシュを王にしてやりたいという清麿の秘めた覚悟なワケでして。同じ思いを描きながらも、バトルを通すことでブチ上がるテンションを、これら場面では表現してます。いやー、まさしく少年マンガの王道です。

ふたつ目の主要点はやはり、64〜66話のダニーとMr.ゴルドーのエピソードでしょうとも。この回は本当に、シリーズ序盤でも屈指の短編エピソード。今回ばかりは主役のガッシュが完全にオマケ扱いですが(笑)、そんなのひとっつも問題になりませんね。魅力的なキャラが存分に活躍し、テーマとして描かれるのは、ひとりの少年が大きく成長する姿。既刊中にも強く心に残る短編エピソードが多い本作ですが、このダニー編はさらに大きく飛び抜けた完成度だと思います。のちに収録(11巻)されるキャラ人気投票で、レギュラーキャラを抜いてダニーが9位入賞したあたりに、この回の人気のほどがうかがえましょう。そして、何よりココで凄まじく感じるのが、コレが今回限りの使い捨てキャラによって描かれたエピソードだとゆーこと。キャラ的にもこんだけの魅力を誇りながら、もう出番は一切用意されてないってんだから。恐ろしいくらいの割り切り。イヤまったく、雷句さんの作劇には脱帽するばかりですねー。

最後に、どーしても言っときたいんですが、ナオミちゃんって何者デスカ。118ページ見てると、なんかもう、人間どころか魔物すらも超越した存在にしか見えないっすよ彼女。つーかこの場面、ヘタしたらトラウマもののインパクトだよな…(薄笑) や、素でコワいって。マジで。



▽自薦名場面 ― 174〜176ページ

 「じ… じじ…い…」

 「よくやったな、ダニー・・・

 「! ――へ…へへ… どうしたい? 若造ボーイがついてねえじゃねえか?」

やっぱ7巻はココを選ばねーとウソになるよなー。ってコトで、今巻ラストの別れの場面! ダニーがMr.ゴルドーに反発し続けてたのも、若造ボーイと呼ばれることを嫌い続けていたのも、その本心はただひとつ、何よりその「じじい」に認めてもらいたかったから。だからこそ、最後の別れを前に大粒の涙を流しながらも、その口元に浮かぶのは隠しきれないほどの笑みだった。仕事を成し遂げて大きく成長した”息子”を送り出す老人のまなざしと、王になること以上に大切なものを得て涙する少年。互いの最後の「ありがとう」に込めた想いは、果たしてどれほど深いものだっただろうねー。このシーンこそ、正真正銘の名場面だと言えましょう。



第8巻>

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2006/05/27