感想・漫画編。

金色こんじきのガッシュ!! 3巻

著者:雷句誠

出版元:少年サンデーコミックス


”魔物の子供達”のバトルマンガ、3巻。フォルゴレ&キャンチョメが初登場。あと、出番のない呪文代表(笑)のジケルドを覚えました。

3巻目ってことで、もうキャラもスッカリ浸透してきたし、各エピソードもバランス良く流れてきた感じですが…率直に言っちゃうと、この巻の内容はあんましパワーが足りない感じがするのよねー。イヤまぁ、「あんなヤツを王様にさせるワケにはいかない」と、コルルの言葉を思い返しながら闘志を燃やして挑むウェイン戦や、パートナーであるハズのの心を踏みにじって利用しようとする、その卑劣さを前に怒りをみなぎらせるエシュロス戦は、清麿とガッシュの正義感の強さをシッカリ描いたエピソードではあるんですが。でもなんか、本作の持つ”本当の熱さ”が、どことなく弱いように感じてしまうんですよねー。まーぶっちゃけ、コレって単に好みの問題なんだけど。エシュロス戦なんかはもっと、清麿自身がいじめられてた頃の思いとかを絡めた方が盛り上がったんじゃないかなー、なんて思ってしまったりして。

そんな感じで、ビミョーに難癖つけてますが。その一方この巻で面白いのが、合間合間のギャグシーン。やっぱ本作のギャグは面白いよなー(笑) 何のかんの言ってもマンガというモノ、魅力的なドラマも大切ではありますが、その中にもお笑いの要素を盛り込んでこそ、のシロモノでしょう。やっぱマンガなんて「エンターテイメント」だもの、ヒトを惹きつけるモノは、誰がなんと言おうと「笑い」が基本です。シリアス一辺倒の作品が悪いまでとは言いませんけど、そればっかりの内容だと退屈に感じるのが私個人の正直なトコロです。つーか作者の雷句さん、ドラマを描くのが上手いながらに、ギャグを描くのも好きだって印象が、本作を読む限りで伝わってきますね。うん、私の意見からすれば、そーゆう漫画家さんはバランスの取れた良い漫画家さんですよ、ホント。



▽自薦名場面 ― 156〜158ページ

 「おまえ、いったい今まで何を!?」
                  (注)言葉は通じてます。
 「オイオイ、私が誰かって? イタリアの俳優、パルコ・フォルゴレさ!」

 「イヤ、そうじゃなくって何しにここへきたんだ!?」
                  (注)言葉は通じてます。    
 「絶世の美男子、イタリアの英雄… パルコ・フォルゴレさ!!」

 (中略)

 「『チチをもげ♥』、パルコ・フォルゴレ!?」

 「仕方ないなぁ、踊ってあげるよ! キャンチョメ、ミュージック・スタートさ!」

 「パルコ・フォルゴレー!!」

 (略)

 「ザケル!」 「ギャアアアアア!!!

つーワケで、今回はギャグシーンを選びました。フォルゴレのベストヒットナンバー(笑)『チチをもげ♥』の披露場面。この一連のワケの分からんノリとムダなキレの良さが、フツーに好きなワケですよ、えぇ。ちなみに、アニメ版『金色のガッシュベル!!』に置いてもこのシーンはベストシーン。なんと、この曲が実にイタリアっぽく再現されてます。ファンなら必見(笑)



第4巻>

<第2巻


<<コミックレビュー



2005/07/30