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感想・漫画編。

武装錬金ブソウレンキン 2巻

著者:和月伸宏

出版元:ジャンプコミックス

トンデモ兵器バトルマンガの2巻。ん〜と……「蝶々覆面パピヨンマスクの創造主」編の後編、とでも題せば良いのか?

何はともあれ武装錬金、この2巻からが真骨頂。なにせ、あるイミ本作の「裏の主人公」とでも言うべき存在である、我らがパピヨン様がご光臨なされる巻でござりまするから!!(←日本語オカシイ) この巻のみでは、基本的には「蝶々覆面パピヨンマスクの創造主」とゆーボスキャラってだけの扱いなのですが。この先で続く物語を読み取るに、カズキとパピヨンの正反対とさえ言える異なる方向性の成長を作品の"軸"のひとつとして描いていることは、おおむねで間違いないワケでして。そういう観点からすれば、やはりパピヨン(この巻ではまだ蝶野ちょうのだけど)は「カズキの裏側」であり、また両者の「ひと言では語れない因縁」が始まった一連の事件が描かれる本巻は、武装錬金においての最重要ポイントを抑えた巻だと言えましょう。てゆーか、ふたりが対峙してる場面って単純に面白いですよ。えぇ。ひたすらに真っ直ぐで常に他人を思いやるカズキと、とにかく歪んでいて何時でも自己中心的な蝶野の対比が、バトルではない対決としてなかなか目を惹くモノがあります。何も、殴り合うだけが「戦い」じゃーないもんねー。ちから以上に心をぶつけ合うことこそが、少年マンガのみに限らない「本当の戦い」だよなー。

と、ふたりの対峙シーンの他に各種のギャグシーンも面白い、なかなか見所の豊富な2巻ですが…「VS.鷲尾わしお」の一連の話は、ライナーノートにあるとおり薄味なのよねぇ(苦笑) 個々の場面だけ見れば良い部分もあるけれど、一連のストーリーを追って読むとなーんかパワーが欠けているというか。ナルホド確かに、「面白くない」のではなく「薄味」なんだよなぁ。連載時はあんまし気にならんかったけど、いま読み直してみると実際"そう"なんですよね。思い返せば、人気の浮き沈みがあるという本作のヤな特徴、この頃から少しずつその兆候を見せてたのかも。

あ、ラスト、名場面に移る前に少し。40ページの「生きたくありませんって言うなら〜」という蝶野のセリフに対する(そのときは言えなかった)カズキの答えが、121ページの「だから、死んでもやっちゃいけないコトと〜」になるワケですが。個人的には、どちらの意見も正論だと思うんですよね。カズキが言ってることは正しいけど、蝶野の言ってることも間違いではない。まぁなんだ……両者を分けた決定的な差って、結局は助ける者がいたかどうかってコトなんだよなぁ。何気に重いよなぁ。



▽自薦名場面 ― 195〜196ページ

 「さあ、お前は俺をどうする?」

 「――――すまない、蝶野攻爵」

    嗚呼―俺の名前……

 「謝るなよ、偽善者

ふたりの戦いのラストシーン。カズキの苦悩に満ちたうつむきと、蝶野改めパピヨンのどこか満足げでさえある小さな笑み。この、言葉だけでは決して表現できない、短い中でのとても深い心理描写。本作のなかでも上位に入る名場面です。ぶっちゃけかなりベタなチョイスではありますが、反面ここを選ばなかったらウソになるだろ、ってことで。



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2005/03/04