感想・漫画編。

ARIAアリア 4巻

著者:天野こずえ

出版元:ブレイドコミックス


火星のマンガの第4巻。風追配達人シルフの兄ちゃん・ウッディーこと綾小路あやのこうじ51世さん、そして「伝説の大妖精」ことARIAカンパニー創始者・グランマのふたりが初登場。あぁ、この巻ではまだ、グランマの本名って不明のままだったっけな。

では、各話ごとの感想を。まず16話。温泉の回(7話)でも同じコト言ったけど、なんかフシギなほど色気を感じねぇな。…や、別にそーゆうのを本作に求めてるワケじゃないですけど。ホントですヨ?(←泳ぎがちな目線) ただまぁ、みんなして胸はデカめだなぁ、とは思うワケで。普段の制服姿だと隠れがちだからなー。や、だからそーゆー見方で本作読んでるワケじゃないんですけどネ?(←せわしない目線) ――戯言はさておき、18ページのアリシアさんのセリフは、「作中当時」の地球の様子をさりげに表現していて、なにやらハッとするモノがあったり。気候全般もオートメーションで管理とか、前に言ってたしなぁ。実はシャレにならない環境下にあるってのが、描くことは無いにしろ設定として組み込まれてんでしょーねー。

17話。毎巻ひとつのペースで入ってるホラーの回。まさに「夢か現か、真夏の白昼夢の出来事」といったお話ですね。しかし何だ、65ページで「もう来ちゃダメだ」と言われてんのに、ラスト72ページで「また連れてってください」と言ってる灯里には少し空気を読めと言ってやりたい気分が。喫茶店のマスター(?)のセリフ、あれって「ぶぶ漬けでもどーぞ」ってイミの言葉なんだろーに。

18話。ファンタジーものではお馴染み(?)である地水火風の4精霊にそれぞれ、火星アクアでの必須職業を当てはめてる設定は、何気に気に入ってたりします。なんつーのか、言葉の当て方が好きなんですよねー。「水先案内人」と書いて「ウンディーネ」ってのを筆頭に。それにしても、ウッディーのキャラを見ていると、やはり『浪漫倶楽部ロマンくらぶ』を思い起こされて実に懐かしいですなー(しみじみ) 天野さんのマンガは、読み切り含めて全作品が”繋がってる”ってのは、ファンならば知る所だと思いますが。にしてもこの回、よーく読んでたら確かにパンツまる見せだな。91ページとか、確実に見られてますよお嬢さん(笑) あと、今回の扉絵も密かに好きな構図の絵だったり。なんか「落下」の絵って好きなんだよなー。

19話。いまグランマが住んでるトコって、ネオ・ヴェネツィアとは全然別のトコなんでしょーけど、ソレにしたっておもっきり日本名の村なのは何なのやら。まー、火星アクアは各国の移民がこぞって開拓・開発してきたっつー設定はあったからなぁ、そーゆー村があっても間違いではないんでしょーが。しかし。あと小さな疑問だけど、「とうきび」と呼ぶグランマはどっかの地方出身者なのかしらん。まぁ別に地球マンホーム出身者のようにも見えないですけど。

20話。3人娘が招待者として屋形船をセッティングしてがんばるのはイイとして、半人前ウンディーネの彼女らが主催側に立ってもOKなコトなのだろーかと、にわかに疑問。んー…これは水先案内業とはまるで別のイベント事だから、別に構わないのか。単に接客の修行の一環ってコトかね?



▽自薦名場面 ― 164〜166ページ

 長い時間一緒にいると みんなの会話が途切れることがあります。
 それはとても自然に訪れる 素敵な静寂しじま
 私はこの空気が たまらなく好きだったりします。

レデントーレの最中でのモノローグ。場面選択はセリフの入る前、描写が始まってるページから含めて。こーゆー”空気”って、気の置けない相手が集まってるからこそ訪れることができる雰囲気なんだよねー。気を許せる友人・知人同士だからこそ、何もない状態でもソレがまた心地良い。う〜ん、この感覚分かるなー。



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2006/09/05