感想・電子遊戯編。

風のクロノアG2 ドリームチャンプトーナメント

発売元:ナムコ 開発元:クロノアワークス

対応ハード:GBA

GBA版・風のクロノア第2弾。そーいや良く考えたら、現在のところ本作が横スクロールアクションのクロノアシリーズとしての最終作なんですよねー。………う〜むぅ…(悩) まぁ腕組んで悩み込むのはさておいて、クロノアG2のレビューに参りましょー。

真っ先に、ハッキリ言い切ってしまいますが。基本的なゲーム内容としては本作、前作の『夢見る帝国』ほっとんど変わっておりません。グラフィックや音楽などは変わらず良い出来…なのですが、パズルアクションの続編作として、システムやゲーム性の具体的な変化なんぞはコレといって無し。まぁ、”マイナーチェンジ”ぐらいのモンでしょうか。でも、このマイナーチェンジがなかなか上手く行われているのが、本作の良いトコロだったりします。

まず上げるべきなのが、Rボタンでステージ構成を自由に見られるようにした点。私は前作のレビューに「パズルアクションにしてはステージ構成が把握しづらい」という欠点を上げましたが、今回この機能が追加されたことにより、問題がキレイサッパリ解消されました。こういう地味〜に不便なポイントって、次回作を作るにしてもワリと見過ごされがちなんですけどねぇ。まぁユーザーからの意見を汲んでのコトだとは思いますが、そういう欠点を正すようにした事は、これはコレで素直に評価してやって良い部分だと思います。

んで、次のマイナーチェンジ部分は、ステージ毎のランク評価制度。実際には単純な減点方式のランク分けですが、ワタクシ本作のランク制にはワリと良い点数あげてたりします。とゆーのも、クリアタイムは評価の対象外にしているから、でして。ステージ攻略中どんだけじっくり考えながら遊んでいても評価が下がることはなく、あくまで集めたアイテムの数、ダメージを受けた回数などの、純粋なプレイの上手・下手のみが評価の基準になっている。パズルアクションという側面からも、プレイタイムの評価は対象外としたのでしょうが、この部分でもやはりユーザーに対する配慮が感じられて好感触です。なんにせよ、こういう高ランクを目指すのなんざ、やり込み派のユーザーだけですしね。普通に遊びたいヒトはそのまま普通に、高度なプレイを楽しみたいヒトにはそのためのハードルを、という幅の広い作り方・遊ばせ方は、とても良いことだと思います。ちなみにコレ、オールSランクを目指せば、それなりの”イイもの”が見られるんですが。そのためには、シリーズ恒例のEXエクストラビジョンでもSランクを出さなきゃならないワケで。つまり、フツーにクリアーするだけでも大変なEXビジョンで、一度のミスも許されない完璧完全なステージクリアーに挑戦しなけりゃならんワケで。よーするに、何かの修行かとさえ思えるほどのスタート&リセットの繰り返しをやるハメになるワケで。…もーね、遊んでた当時は凄まじかったデスよ。特にアレだ、ゴール直前でトゲ床にウッカリ触ったときの奈落っぷりとか、さ……(すっげぇ遠い目)

まーそんな感じで、恒例の欠点あげに移りますが…前作の欠点を軒並み解消してくれてるため、これといった悪い部分は無かったりするんですよねー。まぁ強いて言えば、冒頭にいったとおり基本的なゲーム内容が変わってないってトコでしょうか。あと、コッチは欠点とは違うんですが、シナリオが物足りなかったかな、と。シナリオにも定評のあるクロノアシリーズにしては、今回のはワリとどーでもイイ系の内容だったのが正直な話。ま、私個人は『ゲーム性至上主義』とゆーか、ゲームプレイ自体が面白けりゃシナリオの善し悪しはあんまし気にならんタイプの人間なんで、構わないんですが。シナリオにも期待するシリーズファンに対しては、今回は応えるモノにはなっていないかと思います。


てな感じでG2・ドリームチャンプ。前作からの”パワーアップ”では無いにせよ、深く遊び込める要素を盛り込んだ”マイナーチェンジ”的な続編として、シッカリ楽しめるタイトルとなっております。過去シリーズのキャラが多数登場する本作、「アクションゲームとしてのクロノア」が好きなシリーズファンなら、存分に楽しめる一本であるかと。



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2005/04/15