感想・漫画編。

金色こんじきのガッシュ!! 14巻

著者:雷句誠

出版元:少年サンデーコミックス


魔物の子たちのバトルマンガ14巻。カバーイラストのとおり、役者が舞台に出揃って遺跡での決戦は中盤戦に突入。しかしコレ見ると、後ろに立ってるにーちゃんがリーダーっぽく映るな(笑) まぁ他のヤツら軒並みちびっ子だから仕方無いんだけど。

この巻はホント、ストレートなまでに王道熱血少年マンガの展開ですねー。まずは、ティオの絶体絶命のピンチにさっそうと現れて敵を一撃薙ぎ倒すウォンレイ&リィエンのコンビですか。新たな助っ人として、出てきたなり強烈な実力を見せて仲間を助ける様は、まさに少年マンガの基本とでも言うべき流れですな。にしても、登場シーンのゴウ・バウレンや召喚系の(←バオウとか、私はアレ系の術を勝手にそう呼んでいる)新必殺呪文ラオウ・ディバウレンもそうだけど、見開き使って豪快に戦ってるのが似合うよなぁ、ウォンレイって。本作では何気に貴重な格闘キャラだからなー、他の連中と違って”タッパ”もあるし、動きのある画が作りやすいのかも。

話を戻して。収録後半からにしても、ゾフィスとの決戦に挑む途中で卑劣な罠にかかって戦力が分断されたり、分かれたそれぞれが敵勢の四天王(っつっても、今回出てくるのは3キャラまでなんだが)とぶつかる事になるとか、ホントにお手本のようなバトルマンガの展開です。玄宗げんそうにしても、自ら望んで戦いに参加したっつーあたりが、コレまた直球とゆーか。まぁソレを言ったら悪徳や欲望を抱いた人物が出てくる方がより以上に王道ってなモンですが、そーゆーのはまた後の巻で出てくるし(笑) 3大バトルの初戦を飾る事になったウォンレイチームの戦いだって、苦戦の末にサイフォジオによってティオ・恵のチカラを借り受けて敵を打ち倒す展開はもう以下略ってな流れですな。つくづく、王道熱血少年マンガかくありき、ってな具合の物語。まぁ正直、あまりにも直球過ぎて今ひとつの物足りなさを感じる部分もありますけど。ひねりが足りないっつーのか。でもソレはそれとしてこの巻はやはり、この率直さを楽しんでこそでしょーな。



▽自薦名場面
 ― 152ページ

 「フン…お前一人がオレ達と戦い、後ろの奴らがサポートか?」

 「ああ、彼女達には指一本ふれさせん」

 「ホウ…できるのか?」

 「道楽で戦ってるお前達とは… 戦いに対する覚悟が違う」

守る王を目指す者、ウォンレイの強い闘志! このシーンはどっちかっつったら、最後のセリフこそがキモかなぁ。敵との実力の差を実感しつつ、それを不屈の覚悟ひとつで打ち勝とうと決意するそのセリフと強い瞳が、まさに”熱さ”を感じさせるシーンとゆーか。



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2007/06/17