感想・電子遊戯編。

スーパーマリオサンシャイン

発売元:任天堂

対応ハード:GC

もはやこの世に知らぬ人無し、全世界でもっとも有名なゲームキャラクターであり我らがレッドなヒゲオヤジことマリオさん。その、GCでの記念すべき初メイン出演タイトル、それこそがこのスーパーマリオサンシャインです。このゲームの特色ををひと言で表せば今世紀初のしるゲーそこかしこに大量のがあふれ、ありとあらゆるが飛び交い、果てには全身が粘液にまみれまくるというゲーム。それが今作のマリオなのです。


いまブラウザの『戻るボタン』を押す音が相当聞こえた気がしたが無視して続けます。続けるったら続けるの。


「水を撒いてラクガキ(というか汚れ?)を消す」というのがメインとなるアクション内容なのですが、このラクガキの表現が秀逸。なんというか、本当に汚い。プレイヤーの「キレイにしたい!」という欲求をもの凄く刺激してくれます。自分もプレイ中、いったい何度「きったねーなオイ!!」とモニターに叫んだことか。イヤもうホントばっちいンですよ。てゆーか眼前でゲロを吐くなボスパックン。

プレイ感覚はシリーズ前作にあたるスーパーマリオ64の正当進化であり、そこに噴水ポンプでのアクションが加わったことで自由度がますます増加。モニター内に広がる三次元空間を縦横無尽に暴れまくる、そんな楽しさを存分に堪能できるのはまさしく“ならでわ”の魅力でしょう。ホバーノズルでの浮遊感、ロケットノズルでの飛翔感、ターボノズルでの疾走感は、一度ハマればやみつきなるほどの楽しさ。個人的にはターボノズルで水面を爆走するのが大好き。後ろで帯をひく波がキレイなんだよねコレが〜。

グラフィックもGCらしく極上の仕上がり。世間的に主流派なリアル路線のグラフィックとはまるで対照的な、カラフル&コミカルな独自の世界は見ているだけで飽きません。各ステージそのものはさして広くもないのだけど、空間を上手く利用して描き込まれたマップのおかげで、その狭さをまるで感じさせないのは見事なほど。入道雲のただよう真っ青な空に、ウットリ見入ってしまいそうになる夕陽、星々がまたたく夜空などなど、南国リゾートを舞台としている今作の世界にベストマッチした風景が最高です。特に周辺の景色が水面にリアルタイムで映し出されるところなどは、地味ながらもGCの性能を活かした高度なエフェクトだと思います。

とは言え、不満が無いと言えばウソになるのも本音でして。毎回入るステージデモは若干ジャマ。特に、ドルピックタウンのそれは毎回しつこいほど見せられるため冗長で飽きます。BGMにも多少の不満はあり、マリオ64ほどの爽快感は持ってないように感じられる面が。個人的にイチバン痛いのがアクションからパンチが消えた点。目の前の敵を即座にやっつけられないのは、テンポを削いでいる感が非常に強いです。メイン目的のシャイン集めにしても、各ストーリーで区切られて獲得順が一本道にされているのはいただけない。64のときみたいにある程度プレイヤーが好きに取れるようにしてある方が好きなんだけどな〜。なにより全体的に高めの難易度のため、操作に慣れないうちはプレイにも苦労を伴います。前作をやり込んだ者にはそうでもないでしょうが、初心者がこのゲームで味わう苦労は推して知るべしとも言えるかも。


そんなこんなで個人的には64マリオを超えられなかったものの、GCユーザーならば遊んで損はないことは確実。さぁドルピックタウンの住人達を背中のポンプで濡れ濡れにしてやろうゼ!!(←出だしもオチも下品だったなぁ…)



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2004/11/15