感想・電子遊戯編。
風のクロノア2 世界が望んだ忘れもの
発売元:ナムコ 開発元:クロノアワークス
対応ハード:PS2
なにせPS2を買ったのが04年とかいうクソ遅い時期なモノで、GBA版含めたシリーズの体験順から言うと一番ケツになってしまった本作・風のクロノア2。…つーか、なんですか、このソフト出たのって4年前ですか。マジで遅すぎませんか自分(自問自答) さて。風のクロノアシリーズに関する批評で、たびたびこういう意見を目にする。曰く「続編を作るべきじゃない」、曰く「世界観を壊してる」、曰く「一度きりのゲームであるべきだ」と。ようするに、シリーズとして続くことを認めないという意見だ。分からないでもない。なにせ前作クロノア1は、何処までも深く心に残る、とても良い『一度きりのおとぎ話』だったから。あの物語の結末を観たものなら、クロノアの冒険に”続きがある”という事を認めたがらない、認めないという風に動いてしまっても致し方ないかもしれない。 でも、オレにとってはその意見こそ認めたくないハナシである。確かにあれは良くできた物語だった。とても綺麗なエンディングで彩られた、感動的なラストを迎えた。『一度きりの夢物語』として、この上ない作品だった。――でもだ。だからといってその後に続くシリーズ作品をまるごと否定してしまうことは大きな間違いだと思う。だって、他の作品もとても良くできた面白いゲームだから。1のラストを引きずって続編を否定してしまうことは、正直に言って生産的ではないんじゃないだろうか。だってクロノアはゲーム世界の住人なんだもの。そりゃ開発企画が進めば2だって作られるし、GBAにも出てくるしバレーボールだってやっちゃうさ。そんでもってソレらが面白い作品だったなら、それはソレで成功&万々歳さ。だってゲームなんだから。ゲーム作品はその一本が面白ければソレでOK、シナリオをないがしろにするワケじゃあないけれど、第1作の物語にばかり引きずられて「世界観を壊してるから」と続編を認めないのは、オレに言わせりゃ愚の骨頂です。 てなワケでこの場で言っておきたい。オレは風のクロノアシリーズの全てを肯定します。――といっても全作品遊んだワケじゃないケド。
アクションゲームとしても変わらず上出来。PS2パワーでグラフィックが格別に良くなったおかげで、前作で気になったビミョウな見づらさなどの問題はイイ具合に改善されてます。今作は背景も含めて完全3Dになったため、前作以上にダイナミックに動くカメラワークが実に良く映える。前作は難易度がチョイとぬるめで物足りない部分もあったりしましたが、今作は若干バランス強めにとられてるためアクション好きな自分としても満足できる難しさ。まぁ(メインターゲットになるであろう)子供には少々ツラいかも、ですが。 んじゃ欠点。ゲームとしてほとんど変わってないのがどうも。グラフィックも音楽もパワーアップはしてる…けど、『ゲーム自体の変化』という点で見たら大した部分は無いんですよね。リクリやエルビルなどの敵キャラやフロートボードのステージなど、アクション的な追加要素はいちおうあるけど、ゲームそのものは基本的にそのまま同じだったのがちと寂しい。まぁ元がすでに完成度の高いアクションゲームだったから、あんましデカい変化入れたらゲーム自体が変わっちゃうかもしれんしなぁ。そのへんのバランスも難しいですなぁ。
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